2016年4月3日日曜日

「守りの修理」から「攻めの修理」へ

BPJ 英国四輪 舘脇信王丸です。

ランドローバーは、10年乗るのは序の口で、20年、30年と乗り続けることはザラにあります。(途中でオーナーさんが変わろうとも)


結果、一般的なクルマと較べるとはるかに長いあいだ使われることになります。


他方で、ランドローバーを構成する一つ一つの部品の品質は、日本製に較べて残念ながら劣っています。これは事実です。

長く使われるランドローバーと、それを構成する部品のイマイチな品質

このギャップが、

ランドローバーはよく壊れる

と言われる根本原因です。

以上をふまえ、壊れてから直すのではなく、
20年程度経ったクルマは順次部品を更新していく、というふうにされますと
出先での突発的な故障を未然に防ぐ事ができます。



壊れてから直通常のクルマの感覚からしますと、
クルマは通常の感覚ではエンジンが掛かりさえすればそのまま走りだし、
ボンネットを開ける事も無いと思います。

そして、異音がしたり振動が出たりエンジンが掛からなくなったりしたら修理に出すと。

これが一般的なクルマとのつきあい方かと存じます。



しかしながら、そのような使い方を許してくれない部分が、ランドローバーには確実にあります。

正確にいえば、
イギリス郊外やアフリカの奥地の方がむしろ壊れず長持ちするのではないかと思われる過酷な使用状況が、日本の街中にはあります。

(気候の問題、ゴーストップを繰り返す道路状況、ハンドルのすえ切りを余儀なくされる駐車場の状況、等)

そのため、少なくとも日本で使われるランドローバーはかなりキチンとコンディションを保つ必要があります。

当店のほとんどのお客様のランドローバーが、日本国内の平均使用年数を超えています。



日本の2010年度の平均使用年数:
・乗用車計 12.70年
・貨物車計 12.72年


そのため、通常のクルマでは経験することのない故障に出くわす可能性があります。

たとえば、日本を含め世界中で根強い人気を誇るクラシックレンジローバーは、
初年度登録から既に20年前後経過しています。

率直に申せば、これまで一度も交換していない部品は、いつ壊れてもおかしくない、そんな状態であることを頭の片隅にでも入れておく必要があります。

このようなクルマを大事に乗り続けるには、故障・不具合箇所の早期発見が欠かせません。


具体的に申しますと、通常のクルマですと、
オーディオをがんがんかけて運転するようなことは、
クラシックレンジローバーでは恐ろしくてできない。


エンジン始動時から、発進、ブレーキング、一般道走行、高速走行と、
聞き耳を立てて、五感を研ぎ澄まして運転するということを、
多くのクラシックレンジローバー愛好家さんはおっしゃいます。
(私じしんもそうです)


通常のクルマのように、壊れてから直す、やり方を続けていると、
五月雨式(さみだれしき)に修理し続けることになり、
車検期間の2年間のうち、ほとんどを「不動産」状態で過ごすことになるクラシックレンジローバーも数多くお聞きしています。

これを防ぐためには、

「守りの修理」から「攻めの修理」へ

の意識改革が、ある時から必要になってきます。


具体的には、20年程度経たランドローバーは、
故障した都度修理するというのではなく、これまでの部品交換履歴をみつつ、
一気にリフレッシュすることをお勧めしています。

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