2012年12月30日日曜日

今年もありがとうございました。

英国四輪駆動車部品販売 舘脇信王丸です。
http://rangerover.morimori-forest.com/


早いもので今年もあと僅かとなりました。

これまで経験した事の無かった、知らなかった故障、不具合を愛好家さんからお聞きする等、まだまだ知らない(ビックリものの)事例が、ランドローバーには数多くあることを知った、充実した年でありました。

ランドローバーというクルマそのもの(モノ)というよりは、ランドローバーが起こす故障の「現象」やそれに関わる人(オーナー、ドライバー、同乗者、修理屋さん、等々)との「つながり」が、人生を豊かにしていくのだと、そのように思います。

これは、壊れないことが当たり前のこととして運行される国産車(ランクル等)にはない価値観であります。

ランドローバーは、率直なところ「故障」という現象を楽しめない方には所有することが到底不可能なクルマであります。

そして、その故障原因を特定し、現場修理できるものはその場で直し、修理できない場合は、なんとか自宅まで戻れる場合は乗って帰り、ダメなものは回収を依頼するという、乗り手の見極め能力を試され、自分で修理できるものは自分で修理し、ダメなものは専門家に依頼するという、判断を試されます。

ランドローバーは、真の意味での「大人」が乗るクルマだと思います。

その「大人」の方々とのおつきあいができる仕事につけておりますことを心から感謝しております。

本年もありがとうございました。


ランドローバーと共に歩む、楽しい日々をお祈り申し上げます。


舘脇信王丸 拝



2012年10月16日火曜日

ABSセンサーの説明

クラシックレンジローバーの
ABSセンサーについての説明動画を
Youtubeにアップしました。


ABSとは、
「アンチロックブレーキシステム」
の略です。



ABSセンサー(クラシックレンジローバー)の説明




オルタネーターの点検

オルタネーターのプーリーを回すと、カリカリと引っ掛かかかりがあることが多いです。これまでの経験からすると、社外品の2個に1個はそうです。純正品なら大丈夫かというと、これまで1個ありました。

これで大丈夫かと思いますが、いかんだろうと判断しまして、当店は静かに回るオルタネーターのみをご提供させていただいております。









2012年10月9日火曜日

クラシックレンジローバーの折れたハブボルトを抜く

クラシックレンジローバーのハブボルトは、
ハブに「めねじ」が切られていて、
そこにボルトがねじ込まれていますす。

これを「立て込みねじ」と呼びます。

ところで、ボルトの締め付け過ぎ等に
よりボルトが中で折れてしまうことが
あります。

特に、エアツール(インパクトレンチ)を
使う場合、トルク調節ダイアルの設定ミス
でいきなり『アレッ?』という間に折れます。


そんなときに、折れて残ったボルトの先を
取り出している風景を動画でご案内させて
いただきます。




クラシックレンジローバーの折れたハブボルトを抜く





2012年9月29日土曜日

SST(特殊工具)につきまして

クラシックレンジローバーの

■マニュアルトランスミッション LT77 R380

■マニュアルトランスファー LT230
■ステアリングギアボックス

のオーバーホール(分解修理)をする際に必要となるSST(特殊専用工具)をホームページにてご紹介させていただきました。



なお、これらSSTは世界的に入手が極めて困難となっております。

20世紀の偉業、クラシックレンジローバーを電子データとして後世に伝える手助けをしてまいりたいと存じます。








ハイリフトジャッキについて

四駆でクロカン(オフロード走行)をする際の必須装備の一つにハイリフトジャッキがあります。

ところで、ハイリフトジャッキをバンパーにあてて持ち上げる(ジャッキアップする)と、ほぼ必ず横ズレする危険が伴います。

そこで、ハイリフトジャッキのあご(ジョー)部分に専用アダプターを取付けてバンパーにある穴に差し込んでジャッキアップするのが安心であります。

ところで、手元には2種類のハイリフトジャッキがあります。
現在入手できるアダプターを2種類取り寄せてみたのですが、結果的にどちらも合わないという結果となりました。(トホホ)

もちろん、現在販売されているハイリフトジャッキには適合いたします。



そのへんについてまとめました:


ハイリフトジャッキにつきまして>


ハイリフトジャッキアダプターについての説明はこちらです>

2012年9月10日月曜日

塙郁夫選手のご挨拶

去る9月8日(土)、地元新潟県の柏崎市で毎年恒例の『かしわざきオフロードフェスティバル』が開催されました。

で、開幕式での塙郁夫(はなわ いくお)氏のご挨拶です。


塙郁夫選手のご挨拶『柏崎オフロードフェスティバル』2012年9月8日



2012年8月26日日曜日

クラシックレンジローバーのデフの10スプラインと24スプラインについて

クラシックレンジローバーのデフ(ハーフシャフト)には

■10スプライン(テンスプライン)


■24スプライン(にじゅうよんスプライン)


の2種類が存在します。


どちらが使われているかを調べるには、ハブの6本のボルトを外して、ハーフシャフトを引き抜いてみるのが最も確実です。


ところで、ハブの形状も2種類あります。



左:ハブにゴムキャップがはまっている
右:ハブにゴムキャップのない「きのこタイプ」と呼ばれるもの


こちらが「きのこタイプ」のハブです。



こちらは、ゴムキャップのあるタイプです。



ハーフシャフトを引き抜いてみました。

写真上:ゴムキャップのあるほう。ハブとハーフシャフトが分離します。

写真下:きのこタイプ。ハブとハーフシャフトが一体式です。これ以上分離しません。



ゴムキャップタイプは、ハブがハーフシャフトにささります。ところでこちらのスプライン(ギザギザ)も24個ですが、こちらのスプラインは問題としません。

問題となるのは、デフにささっているほうのスプラインです。



デフにささっているほうのスプライン。ギザギザが10個あります。これが10スプラインです。



そしてこちらが、24スプライン。



上が10スプライン、下が24スプライン。慣れればパッとみただけでわかります。

ちなみに、クラシックレンジローバー用でこれ以外の数のものはありませんのでご安心ださい(アフターパーツを除く)。




写真左が、24スプラインです。目を凝らして山を数えると、ちゃんと24個あります。




写真右が、10スプラインです。山を数えると10個あります。



以上まとめますと:

1。
ハブがきのこタイプかゴムキャップタイプかは問題ではありません。

2。
ハブ部分のスプラインの数も問題ではありません。

3。
デフにささっているほうのスプラインが10なのか24なのか。これが問題です。これをご連絡ください。

4。
車台番号からは10スプラインか24スプラインか100%確定することができませんので、デフやハーフシャフトご希望の際は、必ずハーフシャフトのデフにささっているほうのスプラインの数を数えてください。写真を撮ってお送りいただいても結構です。



以上、よろしくお願い申し上げます。

2012年8月25日土曜日

クラシックレンジローバーのリアデフ、ホーシング

クラシックレンジローバー愛好家様より、リアデフが壊れたとのご連絡をいただきました。

個人用に取っておいた手持ちのリアホーシングをお送りさせていただき、かわりに壊れたホーシングを送っていただきました。

これが以下の写真です。


このリアホーシングは、ハブ部分が「きのこタイプ」で24スプラインです。



デフハウジングがバッサリ縦に切られています。内部部品が飛んでぶった切られたようです。切り口から見える光りものは、テーパーローラーベアリングです。

ディファレンシャル(作動)部分がもげています。破片はデフの中にありました。

デフ玉(ギア部分)と破片を取り外して、ハーフシャフトを挿入した状態です。

写真左手がリア右輪、右手がリア左輪です。


ハブは「きのこタイプ」です。

ところで、「きのこタイプ」の多くは10スプライン(てんスプライン)なのですが、この個体はキノコタイプで24スプライン(にじゅうよんスプライン)でした。

キノコタイプで24スプラインの組み合わせは初めてみました。


ハーフシャフトの、デフにささる部分のギザギザが、24個あります。これが24スプラインと呼ばれるものです。


24スプラインのハーフシャフト。


ハブのボルトが1本、折れていました。奥に折れたボルトの先端があります。

折れたボルトの先端は、この後、兄がセンタポンチとハンマーを使ってコンコン叩いて回して抜き取りました。





ばっさり切れたデフハウジングは、溶接タイプの強化デフガードを取付けて、山林管理用車両のクロカン専用ホーシングとしたいと思います。


2012年6月11日月曜日

クラシックレンジローバー用4スポークステアリングホイール売ります

当店お客様よりご依頼のありました売買コーナー掲載情報です。




クラシックレンジローバー用
4スポークステアリングホイール売ります


詳しくはこちらでご案内しています>
http://rangerover.morimori-forest.com/index.php?go=utTA6B







2012年6月7日木曜日

クラシックレンジローバーと薪(まき)

田舎の生活に欠かせないのは、薪ストーブ。

そして、クラシックレンジローバーは田舎で生きていくために必須な道具です。

で。

クラシックレンジローバーに薪を載せてみました。


屋根を外した分、たくさん積めます。







 クラシックレンジローバーの魅力は何と言っても、手仕事の喜びを味わえることにあります。


手仕事の21世紀的意味はズバリ、








「高度に専門化・細分化された社会システム(暮らしかた)の中で、人の五感を総合的に使いこなす営みを通じた人間性の回復プロセス








これにつきます。









2012年6月6日水曜日

クラシックレンジローバーフルオープン仕様






澄みわたる青い空。

間近にせまる梅雨、その次にきたるべき猛暑手前の、エアコンの要らない過ごしやすい越後(えちご=新潟県)の春。


そんな一年で一番穏やかな春を思う存分味わうためのクラシックレンジローバーフルオープン仕様。


好評です。



2012年6月4日月曜日

クラシックレンジローバー屋根改修(オープン仕様)

クラシックレンジローバーの屋根を運転席と荷台とで分けてみました。




作業前 (ビフォー)


 屋根を取り外します。
サンルーフは既に取り外してフタとしてステンレス板をアルミテープで貼付けてあります。



 作業しやすいようにステンレス板を取り外します。




最初はプラズマカッターを使いましたが、アルミの溶け方が尋常ではないため(組成不明)、ジグソーで切る事にしました。


切りました。



後部座席から越後の山並みを眺望す




クラシックレンジローバーから見える風景がまるで違います。




帰投後は屋根を元通りに取付けることもできます。


すばらしいクルマに仕上がりました。

2012年6月1日金曜日

グレージングラバー入荷しました

クラシックレンジローバーのフロントドア用のグレージングラバー入荷しました。






RRCのフロントドア用グレージングラバー


写真はソレルブラウン色です。





2012年5月20日日曜日

オルタネーター入荷しました

ランドローバー用のオルタネーター入荷しました。


YLE0099 ブイベルトプーリー 取付け3カ所





YLE0099 オルタネーター A127L-100AMP クラシックレンジローバー>





YLE10100 サーペンタインベルトプーリー 取付け3カ所



YLE10100 オルタネーター A127L-100AMP クラシックレンジローバー






AMR3107 A127L-100AMP サーペンタインベルト 取付け4カ所



AMR3107 オルタネーター A127L-100AMP クラシックレンジローバー





■オルタネーターの品質につきまして


巷に流通しているオルタネーター社外品(もちろんランドローバー用も含まれます)の品質は絶望的に悪く、寿命が2、3年持たない事例が多数報告されています。


当店も出来る限り品質の安定している社外品の調達に努めておりますが、それでも安定しているとは言えないのが率直なところであります。



オルタネーターは完全に成熟期を迎えており熾烈な価格競争の中で生産コストを安く安くしている結果と認識しております。


そのようなわけで、当店では以下のように対処されますことをお勧め致します:


1。
オルタネーター故障の際は、とりあえず社外品を購入して取り替えます。


2。
取り外したオルタネーターを日本国内にてリビルドしてもらってください。



ご希望の方には信頼できるリビルド店をご紹介いたします。当店契約業者さんによりリビルドされたオルタネーターは、世界で最も品質の安定したオルタネーターの一つとなります。


リビルド品ができあがったら、以降はこれをお使いいただきますようお願いいたします。




ようは、このページでご案内しているオルタネーターは、リビルド期間のつなぎとしてご利用くださいませ。




オルタネーターが故障すると運行できなくなるため、オルタネーターの在庫1個を必ず常備されますことをお勧め致します。そのための予備としての位置付けとなります。




2012年5月13日日曜日

LRM(ランドローバーミーティング)行ってきました

毎年行われているLRM(ランドローバーミーティング)に参加しました。




もう15年程、年2回行われるので30回近く参加しています。





いつもの通り、いつものメンバー。

その間。

仕事が変わり、人生の課題が変わり、人間関係も変わり、クラシックレンジと離れていた時期もあり、乗っているクラシックレンジも変わり、といろんな変化を味わい楽しみながら、「今ここ」に催されているLRMに参加しています。


2012年5月9日水曜日

エアフローメーター

V8エンジン用のエアフローメーター(社外品)の新品です。


アルミボディが3つに分かれているのですが、接合部のねじのほとんどが締まり切っていません。 スプリングワッシャーが浮いている。 場所によってはスプリングワッシャー2枚重ねで、しかしまだ浮いている。 


原因は、ボルトが少し長い(めねじ側の穴が浅い)ために締まり切らないことが判明。 


 ワッシャーを足してねじが締まるようにしました。

2012年4月29日日曜日

クラシックレンジローバー用のバンパー

クラシックレンジローバー用のバンパーは、黒色塗装とクロームメッキの2種類がございます。


そしてランドローバー純正品のクロームメッキバンパーはひじょうに高価なわりには品質が悪いです。これが事実です。


そこで、当店では日本国内でクロームメッキ処理を実施しております。


めっき処理は、世界トップレベルの金属表面処理加工集団である
『磨き屋シンジケート』(新潟県燕市)のメンバーに委託しております。




クラシックレンジローバー用のフロントバンパー(クロームメッキ処理)

この写真は、当店事務所で撮影したのですが、鏡のように部屋の様子をクッキリ映し込んでしまい、丸わかりになりましたので(汗)、画像処理にて少々ボカシてございます。

それだけ美しくメッキ処理が施されています。

めっき処理を委託していますスワオメッキ様工場前にて

クラシックレンジローバー用クロームメッキバンパーの詳細はこちらです:



2012年4月28日土曜日

ディフェンダーのフロントガラス入荷しました

ディフェンダー用のフロントガラス入荷しました。


実は、これまでも何度かフロントガラス(ウインドシールド)のお問合せをいただいていましたが、イギリスから日本への輸送中の破損の心配がかな〜りありまして、ご遠慮いただいていました。

このたび、輸送の破損が最小限になるような梱包の方法にて入荷することができるようになりましたので、正式にお取り扱いをさせていただく事といたしました。

ちなみに、今回入荷しましたのは、透明の合わせガラス(ラミネート)です。

ディフェンダーには青色がかったガラスも存在いたしますが、まずは透明が良いかと存じます。

以上、ご案内させていただきました。

ディフェンダー用フロントガラスの詳細はこちらです>

2012年4月27日金曜日

クラシックレンジローバー売ります

以下、当店お客様よりの情報です。


クラシックレンジローバー1992年型を売ります


クラシックレンジローバー1992年型を売ります
詳しくはこちらでご案内しております:
http://rangerover.morimori-forest.com/index.php?go=PoWTbL

2012年4月26日木曜日

クラシックレンジローバーの床面の錆び

クラシックレンジローバーは最終モデルでも四捨五入すると20年経っていますので、錆び(サビ)は避けて通れません。

ランドローバーはアルミボディだからサビに強いと言われますが、鉄もふんだんに使われていますし、1950年代のランドローバーはアルミボディもグサグサに錆びていたこともあります。

ということで、ランドローバーやクラシックレンジローバーを手に入れたら(あるいは手に入れる前に)真っ先にやるべきことは、床面の点検です。

・・・既に何十年と乗り続けられている方は今週末にでも、です。


まずは運転席の足元のカーペットをはいで床面を点検します。

床面が錆びています。



穴があいています。外側から補修の跡あり。

とりあえずサビを取り去って(ワイヤーカップ等で)、錆び止め塗装を施します。

ついでに、今後の作業がしやすいよう、荷台の床面をはぎます。

このクラシックレンジローバーの荷台床面は鉄製の板がスポット溶接されています。

それ以前のクラシックレンジローバーの場合、アルミ製の波板がリベットで留められています。こちらの方が取り外ししやすく、サビにも強いですので、クラシックレンジローバーの1台目を買う場合は、荷台床面がアルミ製のものをお勧めします。

今回の黄色いレンジローバーの場合、車両を見ないで購入しましたので、知る由もなし。それならそれでよしとします。


荷台床面が鉄製の場合は、スポット溶接部分をドリルでもむと共にタガネを使って切り開きます。

この荷台床面を切り開く作業は、クラシックレンジローバーと共に自らの人生の
「未来を切り拓く」意味を持ちます。

スポット溶接をはいでいきます。




写真上に見えるのは、車高調節ダンパー(ボゲ製)と、Aアームです。写真では見えませんが左のほうには燃料タンクが鎮座しています。


床面の周囲はそれなりに錆びています。接合面に水分がたまるためと思われます。




取り外した床面は再利用せず、アルミの波板を使うことにします。




荷台にアルミ波板を敷きました。


これでひとまず完成です。