2016年2月8日月曜日

トランスファーシフトノブ『なかご』できました(クラシックレンジローバー用)

クラシックレンジローバー愛好家さまは
良くご存じとは思いますが、

トランスファーレバー(ハイ・ロー切替レバー)を操作すると、必ずノブがもげます。


これは、レバーにねじ込まれている樹脂が経年劣化してボロボロになるため、レバーをいじると粉砕してしまうのです。


そこで、この大穴部分を埋める樹脂を制作しました。
これを『なかご』と名付けました。


過去にも販売させていただきご好評をいただいていたのですが、お待たせしました、この度、第3ロットが完成しました。


こちらでご案内しています:

BPJ0007 トランスファーノブなかご クラシックレンジローバー
http://rangerover.morimori-forest.com/index.php?go=EG1ABP




2016年2月6日土曜日

キングオブハマー(KOH 2016)観戦

大雪お見舞い申し上げます。

先日は大雪でご苦労された方も多かったのではないでしょうか。

当店も先日ご連絡させていただきました通り、
26、27日の2日間は、道路・電気・電話・FAX・インターネットが使えなくなり、思いがけずもヘンリー・ソローのような『森の生活』を満喫させて頂いた訳ですが、その節は大変ご迷惑をお掛けいたしました。


現在は完全復旧しておりますので、遠慮無くお問合せくださいませ。


◎▼◎。。◎▼◎。。◎▼◎。。

さて、今、アメリカのカリフォルニアのデザートで、
オフロード競技

『キングオブハマー2016(KOH 2016)』

が行われています。(以下、KOH と表記します)


この競技は、背丈以上の大きな岩をウインチを使ってよじ登るかと思えば、時速160キロ以上でデザートをかっ飛ばすというように、起伏の富んだコース設定で『世界で最も過酷なオフロードレース』とも言われています。


ランドローバーの可能性を探るうえで勉強になると思い
一昨年に見に行ってきました。

その時に撮影した動画はこちらでご覧頂けます:


2014KOHキングオブハマー解説その2
http://rangerover.morimori-forest.com/index.php?go=7dzlCT


今年の開催期間は1月31日から2月6日迄で、
参加車両はオフロードバイク、ATV(四輪)、ジープ等の改造車、バギータイプ、
とさまざまなクラスの競技が続きます。

中でも一番の見所は、
現地時間で2月5日(金)に行われるレースです。
日本時間でいうと、あす6日深夜1時(今晩25時)から始まり、14時間後の15時に終わります。

終わるといっても、昨年の様子では、
上位入賞者はゴールに辿り着き、インタビューを受けてホッと一息つけるものの、それ以外は、スタック、トラブル等で長引いて深夜に及びます・・


■ライブカメラ
http://ultra4racing.com/live/




率直なところ、競い合いというものにほとんど興味は無いのですが、そこに集い人生を賭けて挑んでいる人達には敬意を表し応援したいですし、また競技を通して生まれる最新のオフロードマシンのテクノロジーには大変興味がそそられます。



昨年10月にオーストリアで「仕事をするオフロードマシン」としての林業機械を見た後にもずっしりと身にしみたのですが、こういうマシンを見るにつけ、

・信号待ちでV8エンジンが止まるとか

・スイベルハウジングや油圧ホースから油漏れがするとか

・ステアリングからシミー(振動)が出るとか


そういったトラブルから解放してやることで、

  • 通勤車両として
  • ご家族のドライブカーとして、キャンピングカーとして

あるいはまた

  • 卓越したオフロードカーとしての素性の良さを存分に発揮させて災害復旧といった命をつなぐ実用車として

ランドローバーを生かしてやりたい、と切に思います。


そもそも、当店を始めた大きな理由として、
日本のランドローバー愛好家さんを、
「粗悪なランドローバー部品を使ってしまったことによる悲劇」から守りたいという思いがあったからです。

憧れのランドローバーを乗り始めた頃は、
分解して初めて目にした部品や構造を知ることもまた、
ランドローバーの大きな喜びだろうと思います。

が、休日出勤をしなくて済んだ、久々の週末を費やして
交換したオイルシールがすぐまた漏れてくるとなると話しは別です。


1度目の交換はドキドキ(緊張と新鮮な喜び (^_^;))
2度目は手順が判っているのでサクサク(ホッ できた(^_^)/)
3度目となるといい加減にしてくれよ、、、(怒)!!!

・・・ランドローバーは紳士淑女が乗るクルマとはいえ、
どうしてもそんな気持ちになってしまうのではないでしょうか。


ランクルやジムニー乗りが、クロカンやキャンプをし、
ウインチはじめオフロードパーツを取り付けて
どんどん経験値を上げているその週末に、
こちらはあいもかわらず修理に費やしていると・・


以前、地元のサーキットで毎年行われる
ドリフト競技に知人が出場するというので、
2年連続で見に行ったことがあるのですが、
翌年は、私のような素人目でも明らかにレベルが上がっていました。

キングオブハマーも、一昨年と昨年とではレベルが上がっている印象を持ちました。


これをお読みのランドローバー愛好家さまは、
それぞれお一人お一人が、ランドローバーと過ごした人生の
様々な思いがこみ上げてくるかとは思いますが、
ランドローバーのしょうもないトラブルを卒業して、
次のステージに移るお手伝いをさせていただきたいと思います。


話しを戻しますと、
KOHは今年も現地へ見に行きたかったのですが、
今週末は家業(神社の新年祭)が執り行われるため
出掛けるわけには行きませんので、インターネットライブ中継(の録画)を観ることにしたいと思います。


KOH(キングオブハマー)、是非一度ご覧いただければと思います。



2016年2月4日木曜日

ディフェンダーのハブナット(新型)の締め方について

先日、当店ご利用いただいている修理工場様より、
ご質問をいただきましたのでご紹介します。

Q.
2004年式ディフェンダー110のハブ油漏れの
修理の際にハブナットをいじることになるのですが、
締め付けトルク等、要領を教えて下さい。


A.
ランドローバーのハブナットは、
昔はハブナット2枚を使い、適度な締め具合により
ハブベアリングのガタ調整をしていたのですが、
その後、ハブナットが1枚になり、ハブナットの締め方が
根本的に変わりました。


ここでは、

・ハブナット2枚タイプを旧型

・ハブナット1個タイプを新型


とよぶことにします。


お問合せの2004年式ディフェンダーの場合は「新型」となります。

具体的には、ハブナットは締め付けトルクが
210Nm(にひゃくじゅう ニュートンメートル)と、
かなりガッチリ締め付けるようになりました。

普通考えれば、これだけの強い力で締め付ければ
ハブベアリングが締まりすぎてホイールが回りにくく
なるのですが、それをどうやって回避しているかというと、
ハブナットの奥にスペーサー(カラー)があり、それにより
ハブベアリングを締め付けすぎないようになっています。


このスペーサーは、厚みが0.1ミリ刻みで7種類用意されており、適切なものを使うようになっています。

詳しくはこちらでご案内しました:


ハブナット ディフェンダー
http://rangerover.morimori-forest.com/index.php?go=Ypbbb3






【免責事項】

ブレーキやハブは、クルマの安全に関わりますので、有資格者による点検が義務付けられています。

本記事によって生じたいかなる事態も、本ブログおよび執筆者は責任を負わないこととします。





2016年1月27日水曜日

停電復旧しました

2016年1月26日(火)0時過ぎから27日(水)15時のあいだ、
倒木により道路、電気、電話、FAX、インターネットが使えなくなりました。


ご迷惑をお掛けしましたが27日(水)16時現在、復旧しております。


お問合せ、ご注文のご返事はこれから
順次させていただきますので、しばしお待ちください。


なお、このメール受信から24時間経過しても
返事がない場合は、迷惑メールに入っている可能性がありますので、お手数ですが再送をお願いいたします。



電話 0256-45-4538 もご利用くださいませ。


以上、よろしくお願いいたします。



2015年12月28日月曜日

レジスター(抵抗)のご紹介

今年にはいって

レジスター(抵抗)

についてのお問合せを
10件近くいただきましたので、解説ページを作りました。



LUCAS RD953066 レジスター ランドローバーV8
http://rangerover.morimori-forest.com/index.php?go=a6qlmi



ご参考になれば幸いです。


イグナイター移設事例をいただきました

V8エンジンが走行中にいきなり止まる、
という故障の原因が、イグナイターにあったという事例を
今年は10件近くご連絡いただきました。

イグナイターというのは、
クラシックレンジローバーのディストリビューター脇についている四角いものです。


なお、1993年頃からは熱対策のために配線が伸びてエンジンルーム脇のイグニッションコイル近くに設置されました。


イグナイターがディストリビューター脇に
付いている場合は交換が非常に大変なのと、
そもそも高熱の場所に設置するのは
そもそもよろしくないため配線を伸ばしてエンジンルームの端に移設する方がいらっしゃいます。

先日、移設された方から
写真をお送りいただきましたのでご紹介します。


以下のページ後半の写真をお送り頂きました:

STC1184 イグナイター移設 クラシックレンジローバーV8


茨城県 I 様、ありがとうございます!




2015年12月25日金曜日

ブレーキポンプ入荷状況(クラシックレンジローバー)

実は、今年にはいってから、
純正品、社外品(WABCO製OEM)ともに
ABSブレーキポンプ新品の確保が叶わなくなりました。

・・・と、確保状況をお伝えする前に、
ABSポンプの 純正品 と 社外品(WABCO製)の違いについて述べます。
純正品 と 社外品 の両方を見較べてみると、
ともにWABCO(ワブコ)製で、作りのタッチは全く同じです。
ただし、同じワブコ製だとしても生産ラインが同じなのかどうかは不明です。

これは何を言っているのかというと、
たとえば、日本のホームセンターで販売されている商品は、
同じメーカーで同じ商品名でも、一般に販売されているものと、
ホームセンター向けでは生産ラインが異なり、基準も異なる場合があります。

実際に経験したことで言えば、
フォークリフト免許の講習会において講師が、
建築現場で使われる吊り具は、たとえ有名ブランドであっても、
ホームセンターで売っているものはプロ向けではないので
品質があやしいから現場では使わないでね、
ということをおっしゃっていました。

このことを念頭に置きつつランドローバー部品の
純正品 と 社外品OEM とを並べて見較べたときに、
全く同じなのか、何らかが異なるのかは、いま一つハッキリしない場合があります。
(例えば、ルーカス製スイッチやオイルシール等)

話しを戻します。
ABSブレーキポンプを
純正品 と 社外品(WABCO製OEM) を並べて見たときに
少なくとも外観は、私の感覚としては、全く同じものだと認識しました。
なお、ランドローバー部品の社外品は数種類あることが
多いのですが、ABSポンプの場合は、社外品はWABCO製しかないようであります。

さてさて、いよいよこのABSブレーキポンプの確保状況を申しますと、

現在は、

・純正品 → 供給終了
・ワブコ製OEM品 → 昨年まで流通していたが
           今年春より確保叶わなくなった


という状況が続いています。

WABCO製OEM品については、今年6月に発注を掛けて
代金決済が完了しているにもかかわらず、未だ納期未定のままです。

このままではラチがあかあないため、
ABSポンプのモーター部分がアフターパーツとして販売されているという
情報を聞きましたので試しに発注を掛けてみました。

(正確には、セカンドレンジローバー用のものなのですが、
モーター部分はクラシックレンジ用とセカンドレンジ用とが互換性がある
らしいとのことで、検証のために取り寄せてみます)
年内には入荷するものと期待していますが、
ABSポンプの故障部分は、モーターとは限らないことから、
これとて対処療法といえます。




2015年12月31日追記

セカンドレンジローバー用ブレーキポンプモーター単体が入荷し、修理工場様にお届けさせていただきました。

結果、クラシックレンジローバーのブレーキポンプにめでたく交換が完了したとのことでした。

このABSポンプ用モーターは、
もともとはセカンドレンジローバー対応の
アフターパーツとして販売されているのですが、
クラシックレンジにも使えることが判明しました。


(厳密には、モーター胴体に付いているステーは不要
なのと、配線カプラーの形状が異なるので取り替える必要があります)




では、今後、ABSブレーキポンプASSYが
確保できないとしたらどうすればよいか、
という切実な問題に直面するわけですが、
一つ究極の方法があります。


それは何かというと、

ABSブレーキポンプシステムを取り払い、
ディスカバリー1で使われているマスターバックを取り付ける

というものです。


実際にこれを行った事例が、日本で国内で数件あります。

実は私じしん、2000年頃に自分のクラシックレンジローバーで行いました。
こうすれば、ABSブレーキポンプの供給に煩わされることはなくなります。
ただ、ブレーキパイプを切ったり曲げたり端を加工する必要がありますので、
そう簡単ではありません。

(当時サラリーマンだった私は、お世話になっているメカニックさんに
お願いして、週末に一緒に換装を行いましたが、大人の夏休み工作のような
ものでした)

また、せっかくこれをやった後に、
ABSブレーキポンプの供給が再開される、ということも考えられなくもありません。
そのへんの動向が、現時点では全く読めません。

今現在、ABSポンプが正常動作しているクラシックレンジについても、
将来どのような方針で修理するかを思考実験しておく必要があるかと
思いますので、以上、最新情報をお伝えさせていただきます。
本件、動きがあり次第改めてご連絡させていただく予定です。